相席屋に行く
話題の出会いスポット相席屋に行ってきた話をしようと思う。
私のすきなブロガーさんが相席屋へ行って楽しかったという記事を読み、
無性に相席屋という場所にいきたくなり、
友人に「一緒に相席屋にいきませんか」
と聞いてみたら
「えー知らない人と話すの嫌だ」
と遠回しに断られたのだが、
半ば強制的に行くことを約束させ、
渋谷のタワーレコードの横にあるビル5Fの相席屋に行くことになった。
友人は終始「えー、本当に行くんですか?いやだなぁ~」
とぼそぼそ聞こえるか聞こえないかわからないような独り言を呟いていたが聞こえないふりをした。
いざ相席屋に着くと、
ここはキャバクラ嬢の待機か?
と思うくらいの沢山の女性が男性と相席になるために座って待っている。
比率をみるとどの店舗も男性20%に対し女性率は40%だったり、
男性20%に対し女性が90%なところもあり
基本的に女性が座って男性を待つスタイルな店なのであろう。
ただ座って待たされる訳ではなく
ビュッフェやドリンクバーがあり
無料で食べ放題らしいので
食べながら待つことにした。
しかし待っても待っても男性がこない。
食べ物も食べ終わり、お腹もいっぱいになってしまった。
たが、相席屋にきたのに相席にならずに帰るわけには行かない。
これじゃあタダ飯をたべにきただけの女になってしまう。
男性をひたすら待っている間、友人が
「相席にならずに済みそうですね。はやく帰りましょうよ」
などと言っていたが聞こえないふりをしてひたすら待った。
待つこと50分。
やっと店員さんが席へやってきて
「いまからこちらのお席が相席になりまーす」
と言ったので私はついに相席になれることに興奮し、
友人さんに
「楽しみですね」
と言ったら無視された。
「どうも~」と男性二人組は薄ら笑いを顔に
浮かべ、挨拶をしながら私達の正面に座った。
二人とも20代後半くらいの見た目でなかなか爽やか青年である。
ふふふ、これからどんな展開になるのだろう?
まずは自己紹介かな?
などと思いを膨らませている私を脇目に
男性二人組は渋い苦笑いを浮かべながら
無口でビュッフェの料理食べている。
えっ?なんで無言なの?なんで無言で食事を食べているの?
と思ったが何を言ったら良いのかわからず、
わたしはもうすでにお腹いっぱいになっていたので
ドリンクを飲んだり意味もなく天井や周りをキョロキョロしていた。
横目でセキネさんをみると
死んだような目をして
デザートのロールケーキを食べている。
死ぬほど気まずかったが、
私は心何か話さなきゃいけないと心を決めた。
男性二人組に
「こうゆうところはよく来るんですか?キャバクラも行ったことありますか?キャバクラと相席屋はどちらが楽しいですか?」
などと質問攻めすると
「うーん相席屋とキャバクラは違うんだよね~まあ、どちらかっていえばキャバクラのほうが楽しいかな」
という返答が返ってきた。
わたしは勝手に
「君達と話しているよりキャバクラのほうがたのしい」
と言われているような気がして
地雷を踏んでしまったような
地獄に落ちたような気分になった。
私の質問攻めに答えたあとも男性二人組は
渋い苦笑いを顔に浮かべながら死ぬほど
気まずい空気で
無言で食事をしていた。
それからも話は一度も弾むこともなく、
私の初めての相席屋の体験は幕を閉じた。